Routing という観点から見た NSPIXP


Network 的に見た場合、NSPIXP は Network 間の HUB とみなす事ができます。

通常 Provider は "JPNIC" 、 もしくは "JPNIC から IP Address 割付業務委任を受けている Provider"から IP Address を割り当ててもらいます。
したがって、一つの Provider はいくつかの IP Address を持っているというよ うな、いわゆる Network の集合体とみなす事ができます。
この場合、「ある Network」から「別の Network」への経路をどのように決める かと言うのは非常に重要で、難しい問題です。
言い換えると、いかに自分の割り当てられた Network を自分以外の組織に伝える か?、いかにして他組織の Network 情報を得るか、相手の Network に対して data を配送する経路をどのように決めるかということが難しいのです。
そこで、各々の Provider が経路をやりとりするために Provider を多数接続し、 各々の経路をやりとりする為の場所をつくれば、非常に便利となります。
NSPIXP とはそのような場所なのです。

NSPIXP では、経路情報のやりとりに BGP-4 を利用します。
この BGP とは LAN でいうところの RIP や OSPF と似たような働きをします。
RIP や OSPF が HOST(IP Address) を単位として経路を決定するのと同様に、BGP では AS 番号といわれる識別子を利用してネットワーク間の経路を決定します。

ここではこれ以上の詳しい説明は省きますが、詳しい情報が必要ならば以下に挙 げる RFC を読んでみてください。また CISCO のマニュアルもあわせて読んでみて ください。

RFC 1010 Assigned Numbers
RFC 1020 Internet Numbers
RFC 1771 A Border Gateway Protocol4 (BGP-4)

先にも述べましたが、いくつかの Provider をある地点で接続して、そこで経路 情報のやりとりや、実際の data のやりとりをすれば、非常に便利です。これは LAN の中心に Router を置いて全ての経路を制御すれば楽なのと似ています。
これによって、データをやりとりする際に、必要の無いサイトを通る可能性が減り、 その分データのやりとりが早くなると言う利点もあります。